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2011年03月30日

中国調査 番外編

3月3日から3月11日まで、5回にわたって中国調査をこのブログで紹介しました。

実は、他にも紹介したいことがあり、「番外編」を執筆していたのですが、11日午後に東北地方太平洋沖地震が発生したためアップを見合わせておりました。しかし、今月末で現在の業務から離れることになったため、アップすることにしました。


平成22年9月下旬、瀋陽第1号となる地下鉄1号線が開通しました。

空港に向かうタイムリミットが迫っている中、残された5~10分というわずかな時間を使って、開通したばかりの地下鉄に乗り、1駅分を往復するという荒技に出た我々。

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地下鉄1号線は、市内を東西に結ぶ路線で、現在、南北を結ぶ2号線も建設中です。

運賃は、8駅以内が2元(約26円。他に2区分設定あり。)で、切符は非接触型のICカードになっています。乗車する時は改札の機械でピッとかざしますが、降車する時は切符のように改札の機械に入れます。

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開通したばかりとあって、駅構内も車内もきれいで、階段のわずかな汚れを数種類のアイテムを駆使して一所懸命に磨く清掃員を見かけました。


清掃に関してですが、瀋陽の街の至る所で同じジャンパーを着た清掃員を見かけました。
車で混雑している幹線道路、歩道、路地裏といった様々な場所で、ゴミをかき集め、作業しています。

堂々とゴミを捨てている人を多く見かけましたが、街にゴミが目立たないのは、きっと清掃員の細やかな作業によるものなのでしょう。

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中国調査・完


(西川 記)

2011年03月11日

中国調査⑤

瀋陽市内で見たマンションの特徴として、1つの区画が1つの住宅街のような形で同じマンションが建ち並び、マンションの下層階にはテナントとしてお店が入っています。マンションで囲まれた中央の空間には、住民のための公園が整備されており、ゲートから先は住民しか入ることができないような仕組みになっています。

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(写真の右側。ちょっと見づらいですが、マンションの下層階がお店になっています。)

今回、最終日に少し時間ができ、市内中心部に建設中のマンションの商談ルームにお邪魔しました。

瀋陽駅から近く、伊勢丹などのデパートが並ぶ太原街というショッピングゾーンのそばに5棟建設中で、35㎡の1LDKから85㎡の2LDKまで、様々な間取りが用意されています。
モデルルームは公開されていませんでしたが、完成予想模型が置かれた商談ルームには、数組が訪れ、商談中でした。


お金がかかっていそうなパンフレットをいただき、マンションを後にした我々は、建設中マンションの隣にある郵便局へ。

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太原街郵便局の建物は、1914年に建てられた、奉天時代の建物がそのまま使用されています。
瀋陽市内には、瀋陽駅(奉天駅)、遼寧賓館(大和旅館)など、奉天時代に建設された建物が残り、現在も使用されています。

個人的な感想ですが、古い建築と新しい建築が混ざり合い、不思議な街といった感覚がありました。また機会があれば瀋陽を訪問し、今回見ることができなかった建築物を見てみたいと思います。


5回にわたって掲載した中国調査は、今回で終了となります。
連載をお読みいただいた皆様、飽きずにお付き合いいただきありがとうございました。
中国調査にご協力いただきました各関係機関の方々にお礼申し上げます。


(西川 記)


2011年03月08日

中国調査④

瀋陽市内のマンションは、RC外断熱工法が一般的に用いられています。
中国国内でも、南の地域は内断熱、寒冷地域は外断熱が主に採用されているとのことです。

コンクリート厚200mm、断熱材にはEPS100mmが多く使われており、湿式の外装材で仕上げられています。訪問した現場の中には、下層階のみ現場吹き付けウレタンを使用しているところもありました。

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窓は、ペアガラス(説明ではペアLow-E)の樹脂製枠が多く使われており、トリプルガラスも流通しているようです。
室内には換気口や換気装置らしきものが見当たらず、結露するのでは?といった疑問が出てきます。


暖房は、地域暖房(集中暖房)が使用されており、地域暖房の供給期間(暖房シーズン)は、11月からだいたい4月くらいまで。
暖房費は、使用量に応じた従量制ではなく、部屋の面積に1㎡あたり26元(調査当時)を乗じて算出した額が1シーズンの1戸あたりの暖房費となり、前払いとなっています。

ここで、中国調査①を読んでいただいた方は、謎が解けたのではないでしょうか。


私がつぶやいた「寒い」理由、訪問した10月は「暖房期間外」なんです。


訪問先のどこへ行っても、とにかく寒いんです。
最低気温がマイナスになる時期なのに、暖房が入らないのです。
今回の調査では、大学や研究機関、民間企業を訪問してヒアリングを中心に行いました。
我々は訪問する側として、まずは訪問先へ入るとコートを脱ぎます。
すると、まもなく部屋に入ってきた訪問先の方々は、みなさんダウンジャケットや暖かそうなコートを着ています。応接間では、片側(訪問先)はコート着用、もう片側にはコートなしでブルブル震えている一団が…。
なお、ホテルは暖房が入っています。念のため。

ただ、寒さに耐えている時に訪問先で出していただいた温かい中国茶が本当に美味しく、体を温めてくれました。ありがとうございました。

下の写真は、瀋陽到着の夜、食堂で出てきた中国茶(八宝茶?)。非常に美味しかったです。

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暖房費が部屋の面積に応じたシステムになっているため、いくら室温を上げても暖房費は変わりません。そのため、居住者に「暖房費を節約しよう」という省エネの意識が働きにくく、部屋の中が暑いくらい室温を上げて窓を開けるといった矛盾も起こっているようです。

近年、ようやくメーターを設置する動きが出てきたようで、普及には時間がかかりそうですが、居住者の意識も少しずつ変わってくるものと思われます。


次回、いよいよ最終回(の予定)。3/11アップ予定です。


(西川 記)

2011年03月07日

中国調査③

新築マンションは、スケルトンとして売られ、内装工事は購入者が行います。
内装専門業者に発注することが多いようですが、購入者自身で行うこともあるようです。
そのために、建材、インテリアを扱う巨大な市場があります。

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鉄西区にあるこの建材城には、テナントのような形で建材や設備、照明を扱うお店が多数入っており、自分好みのものを目で見ながら選ぶことができます。
同じような商品を扱うテナントが複数ありますが、どのお店で買うかは、店主と話をしてみて気が合ったお店で買うというように、気分で選んだりするそうです。

中国国内で製造された製品が中心ですが、韓国、ヨーロッパから輸入された製品も見かけます。価格は、日本製と比較すると安価ですが、見た目はさほど変わりません。高級感が漂う製品が多く並んでいます。

トイレに関しては、日本で多く使われるようになってきているウォシュレット機能の付いた製品は、他の主流製品より1桁高いといった状況でした。


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建材城付近には、家具城、塗料市場が並んでおり、時間の都合で全部を見て回ることはできませんでしたが、建材城と同様、内装材や家具を扱う数多くのテナントが入っていました。


建材城から少し離れたところに、昨年オープンした、同店のアジア最大の売り場面積を誇るIKEAがあります。

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スウェーデン発のIKEAは、世界38カ国(2010.08現在)に進出しており、中国での8店舗目にあたります。

並んでいた製品・価格は、日本や他国のIKEA店舗とはあまり変わらないであろうといった印象でした。


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日本のIKEAに行ったことがないのでどこの店舗にもあるのかオリジナルなのかわかりませんが、レジ奥にあったフードコーナーのメニューには、1元(約13円)のソフトクリームが。ホットドッグとドリンクのセットでも5元。
できるだけ言わないように気を付けていた「安い」という言葉、言わずにはいられませんでした。


中国調査、さらに続きます。


(西川 記)

2011年03月04日

中国調査②

到着した翌日の25日(月)からは、現地調査・ヒアリングに出かけました。


朝、7時すぎの瀋陽市内。すでに通勤ラッシュが始まろうとしています。

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普段、旭川市内の交通量に慣れているせいか、瀋陽市内の交通量には驚きます。
ちょうど宿泊したホテルの前がロータリーになっていて、放射状に伸びる道路からは車が次々とロータリー内に進入し、幹線道路へと流れていきます。

そんな流れのわずかな切れ目を狙って、人々が道路を横断していき、車が車線変更をしていきます。
車線変更と言うより、「無理な割り込み行為」と言ったほうが合っているかもしれません…。
右側通行ですが、片側3、4車線の幹線道路でも、交差点内で一番左のレーンから一番右のレーンに無理矢理入っていき、そのまま右折するといった光景を何度も見ました。
当然、その度に車の流れが停滞し、クラクションが一斉に鳴り響きます。

車の流れを止めるのはそれだけではありません。
横断歩道のない場所を横断する人だったり、自転車やオートバイ、リヤカー付き自転車だったり。


その結果、このようになります。

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写真中央に写っているブルーの乗用車2台。止まったように見えるのではなく、接触事故で停車中です。この後、交差点内に車をこの状態で止めたまま、運転手同士の話し合いが10分ほど続きました。あちこちで見かけた接触事故、これがさらなる渋滞を招いています。


つい交通事情が多くなってしまいましたが、ここからは本題の住宅事情へ。


皆さんご存知のとおり、中国の経済はもの凄い勢いで発展し続けています。
瀋陽市内でもその経済発展をうかがい知ることができます。

瀋陽市内の住宅は、集合住宅が中心で、戸建て住宅はほとんど見かけません。
その主な背景として、土地の使用権、住宅価格の上昇が挙げられます。
「メンテナンスして長く持たせても、いつまで土地を使用できるかわからない。」
「今、新築マンションを購入すれば、数年後には高く売れる。」
といった考え方で、住宅を長く使い続ける(住み続ける)といった考え方は持っていません。そのため、メンテナンスは行わず、古くなったら建て替えるといったことが行われています。


まさに、「スクラップ アンド ビルド」の世界。そして、まちなかには実際にその光景が見受けられます。


中国調査、まだまだ続きます。


(西川 記)

2011年03月03日

中国調査①

今年度、北総研は一般財団法人旭川生活文化産業振興協会と「寒冷地ものづくりコンソーシアム」を構成し、北海道経済部からの委託を受け、寒冷地対応ものづくり製品・技術普及促進事業を実施しました。

この事業の一環で、中国東北部における住宅・建築分野の状況を把握し、北海道の寒冷地対応製品・技術の販路拡大の可能性について検討するため、平成22年10月23日(土)~10月27日(水)の日程で、中国遼寧省瀋陽市において現地調査を行いました。


現地調査には、中国東北部の住宅事情に詳しい北海道大学大学院工学研究院の瀬戸口教授に同行していただき、北総研からは古屋、西川の2名が参加しました。


瀋陽へは、新千歳から週2便直行便が運行しており、当初直行便を利用する予定でしたが、
航空会社の都合により復路がキャンセルに。結局、往復ともに成田経由で瀋陽へ飛び立つことになりました。

10月24日(日)のお昼すぎ、瀋陽桃仙国際空港に到着。

入国手続きを待つわずかな間、ターミナル内が寒い。とにかく寒い。
もちろん、瀋陽はこの時期には最低気温がマイナスになるため、防寒対策はしっかりしていたつもりでした。確かに、到着した日は雪混じりの雨というあいにくの空模様で、冷え込んだ日でした。

でも、公共施設で、しかも建物内で…と疑問に思った私が、集中暖房の本当の恐ろしさを知るのはまだこれからということに、このときは知る由もありませんでした。

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空港から高速道路を経由し幹線道路で瀋陽市内へ入ると、周辺には高層マンションが林立しています。見渡す限りタワー型の高層マンションが並び、建設中のマンションも至る所に見受けられます。

一方で、瀋陽市内には、古い集合住宅が数多く残っている地域もあります。

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街をゆっくり歩く時間がなかったため、状況写真を撮ることができずお見せできませんが、建設中と思われた養生が、実は解体中だったという建物をまちなかでよく見かけます。
比較的新しく見える建物でも、使用されていない建物があったり、中には、窓ガラスが割られたまま放置されていたり。

まさに、中国の住宅事情(建設)を物語っている光景でした。


続きは、後日アップします。


(西川 記)