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2009年02月10日

NPO法人パッシブシステム研究会

パッシブシステム研究会とは CONCEPT

 北海道で開発されたパッシブ換気システムを始め自然の力を利用した住宅技術の普及を目的に、パッシブ換気に取り組んできたビルダー・設計事務所などの有志を中心として活動しているNPO法人です。

 室内外の温度差と風を利用し、エネルギーを使わずに室内をくまなく換気するパッシブ換気の啓蒙・普及はもちろん、今後さらに変化する生活環境の中で安心できる住まい造りをテーマに、冬季の雪処理や夏の暑さ対策、生活廃熱の利用などの各種技術の改良を進め、太陽熱や風力などの自然エネルギーの利用など現在考えられる先端技術についても官庁や大学の協力のもと、よりよい形でユーザーに普及・提供する役目を担うことを目指しています。



パッシブシステム研究会の歴史 HISTORY

 平成15年8月に任意団体として設立されました。会員のさらなる技術力の向上を図るとともに、パッシブ換気の正しい設計・施工方法を広く啓もう・普及させるため、平成19年9月にNPO法人としての設立を北海道に申請し、同年12月14日に認証されています。現在正会員・賛助会員・特別会員・顧問など合わせて40の個人・団体等で構成。ユーザーセミナー・住宅見学会や、会員対象の研修会、技術者向けの現場研究会などを行い積極的に活動を進めており、平成20年にはパッシブ換気システムが札幌商工会議所の「北のブランド2008」に認定されたほか、北海道洞爺湖サミット記念として行われた「環境総合展2008」(札幌ドーム)にも出展し、多くの一般消費者の注目を集めました。


パッシブシステム研究会の事業 WORK

 計画自然換気を始めとする各種パッシブシステムの開発・推進・管理・施工指導・技術指導・普及促進活動・その他

お問い合わせ
NPO法人パッシブシステム研究会事務局(TEL.011-299-8312・有限会社キーワード内)
ホームページ http://pv-system.jp/


パッシブシステム研究会の活動ルポ

札幌市手稲区に建設した実証棟で315㎜断熱やハイブリッド換気など勉強

 NPO法人パッシブシステム研究会では、秋の研修会として札幌市手稲区に完成した同会実証棟の見学会・勉強会を昨年9月に開催しました。実証棟に採用された315㎜断熱や、パッシブ換気と第1種熱交換換気のハイブリッド換気、夏の暑さ対策などについて、設計・施工に関わった同会会員やメーカーの担当者らが説明を行いました。

 当日は最初に実証棟を見学。この実証棟を建設したテーエム企画の森社長が300㎜断熱や、ブラインドを挟んで2重サッシとした開口部回りなど実証棟の特徴についてひと通り紹介し、続いて三浦眞オフィスの三浦代表が「パッシブハウスを考えるうえで換気による熱ロスをどれくらい減らすことができるのか、熱交換効率の確認もしたいと考えました。」と、パッシブ・第1種熱交換のハイブリッド換気採用の目的を説明しました。また、実証棟に使われたトステムのプラスチックサッシ・アルゴンガス入りトリプルLow―Eガラスについて、同社北海道支社販促企画課の田中係長による紹介も行われました。

 実証棟を見学した後は、札幌市西区の札幌市生涯学習センター「ちえりあ」に移動し、勉強会を実施しました。最初に同会理事ではるす工房主宰の高杉さんが今回の実証棟のコンセプトや導入された技術について講演し、「高断熱化を進めていくと夏の暑さ対策が重要になりますが、今回は外壁南面と西面の窓上に庇を付け、さらにブラインドで日射を防ごうと考えました。ブラインドは窓の室内側に付けても効果は期待できないので、窓を2重にしてその間に設置しましたが、窓を2重にすると冬期に外窓で結露が起きやすいので、北海道大学大学院准教授の羽山広文先生に相談し、外側の窓のサッシ下部に5㎜径の穴を2つあけてサッシ間の空気を動かすようにしています。」など、夏対策を始めとする実証棟の設計・施工方法について解説しました。

 この後はテーエム企画の森社長と同社工事主任の北村さんが実証棟のコストについて報告し、最後に北海道大学大学院准教授の羽山広文先生が「住宅内の疾病発生からみた温度のバリアフリーの価値」をテーマに講演されました。羽山先生は人口動態統計や札幌市などの救急搬送データを示しながら、ヒートショックが原因と思われる心疾患や脳血管疾患による死亡者、浴室内での死亡者が冬期に多いことを指摘。高断熱・気密化によって、室内のどこにいても寒くない住宅を造ることは寒冷地だけではなく温暖地でも大切であるとしたうえで、「高断熱・高気密住宅は光熱費だけでなく、医療費や介護費の削減にもつながるとユーザーに話してもいいのでは。健康食品が不況知らずと言われるように、健康と安全には価格を付けられないことをユーザーは知っています。高断熱・高気密住宅も住まい手の健康を守るものであることをもっとユーザーに伝えてほしい。」と参加した会員に呼びかけました。


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(札幌市手稲区に建てられたパッシブシステム研究会の実証棟)

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(札幌市生涯学習センター「ちえりあ」で行われた北海道大学大学院准教授・羽山広文先生の講演の様子)


(※本記事は(株)北海道住宅新聞社との委託契約に基づき同社が作成しました。)