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2008年11月17日

現地審査に行ってきました④ ~北見信用金庫本店~

 今、JRで北見の駅に着くと、目の前に「おっ」と思う建物があります。それが最後の審査対象の作品である『北見信用金庫本店』です。

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 普通、「銀行」というと重厚でどっしりとした威厳のある建物というイメージがありますが、この作品はちょっと違います。写真を見てのとおり、オホーツク海とそこに浮かぶ流氷を思わせる白と濃紺のコントラストが鮮やかで、とてもスマートで親しみやすさを感じるビルになっています。
 そして、この外見の内側には様々な思いや工夫がいっぱい詰まっているとの説明が設計者からありました。

《北見信用金庫本店の現地審査のつづきは、下の「続きを読む」を‘click’して下さい》

 まずはじめにこのビルは非常に「エコ」な作りになっています。
ガラスの外壁の内側にもう一枚ガラスの壁を作り、その間のスペースに太陽光を取り込んだり、風を通したりして、寒暖の差の激しい北見でも省エネで快適な室内環境になるように配慮されているとのことでした。

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(ダブルスキン・・・手前のガラスの向こうにさらにガラスの外壁があります)

 また、外壁の濃紺の部分には太陽光発電のパネルが埋め込まれていて、ここにも晴天の多い北見ならではのエコな工夫がされていました。

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(ソーラーパネルを外壁に使った部分)

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(内側から見るとこんな感じです)

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(店舗も柔らかな感じのデザインです)

 次にこの建物は中心市街地の活性化のために駅の真ん前に建てられましたが、その役割を果たすため、駅前通り側の敷地を開放して、歩道の幅を広げたり、壁面での太陽光発電を活用して夜遅くまで建物をライトアップし、街に「明かりを灯す」役割も果たしているとのことでした。
 さらには、1階の一部を市民ギャラリーとして開放し、市民の心に「明かりを灯す」ことも目指しているそうです。

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(半分から右側は信金の敷地です)

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(市民のためのギャラリー(残念ながら今日は使用されていません・・・))

 北見の駅前では、これからも建物の建替え、リニューアルがすすむとのことで、この作品を足がかりに明るく元気な「まちの玄関」ができればいいなと思いました。

 以上で、現地審査のリポートは終わりです。最終審査結果については来月には皆様にお知らせできると思います。どうぞお楽しみに。

2008年11月13日

現地審査に行ってきました③ ~糸魚小学校~

 現地審査も2日目です。
 3カ所目の『士別市立糸魚小学校』は士別市朝日地区にある生徒数60名の小さな学校です。

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 普通、校舎というと、廊下の両側に教室が並ぶ細長い形が思い浮かびませんか?
ただ、この学校では、そのような常識にとらわれず、「廊下」の幅をぐーんと広げて、そこを多目的スペースや音楽室として使用するというプランになっています。

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《糸魚小学校の現地審査のつづきは、下の「続きを読む」を‘click’して下さい》

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【多目的スペース】

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(廊下との仕切りがない教室)

 さらに広くなった代わりに窓から遠くなったスペースに光を取り入れるため、大きな2つのトップライト(天窓)を設けています。行ったときにはちょうど晴れていましたので、南側には明るい日差しが降りそそぎ、北側ではやわらかで優しい光に包まれるような感じがしました。学校では、このような場所による明るさの違いをうまく使って、いろいろと自由にこのスペースを使っているとのことでした。
 実際、休み時間には教室から生徒が出てきてフリースペースで自由に過ごす姿が見られました。

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(トップライトから青空が見えます)

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(トップライト外観)

 学校のある士別市朝日地区は山深く、周囲には水力発電所などもあります。このようなな状況の中、この校舎でも地域の木材をできる限り地元で製材した集成材を天井の梁に利用しているほか、オール電化システムや外断熱工法を採用するなど地域の風土を生かした色々な工夫が行われたとのことでした。

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(体育館)

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(地場産材を活用した体育館の梁)

 これらシステムによるエネルギー消費量の削減の状況などについての検証はこれからのようですが、地域の特色を生かしたすばらしい建物に審査委員も興味を持たれたようでした。

 次回はいよいよ最後の「北見信用金庫本店」の審査の模様についてお知らせします。

2008年11月10日

現地審査に行ってきました② ~小さな老人ホーム「かざぐるま」~

 サッポロビール博物館を後に2カ所目の『小さな老人ホーム「かざぐるま」』へ向かいました。出るときは雪もやんでいたのですが、途中は吹雪でした。

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 寒々とした天気の中を走って到着した「かざぐるま」はとても「あったかな」施設でした この「かざぐるま」では、入所者を10人ずつのユニットに分けそのユニットごとで家族のように過ごす中で介護していくという形をとっていました。

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《小さな老人ホーム「かざぐるま」の現地審査のつづきは、下の「続きを読む」を‘click’して下さい》

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(エントランスホール)

 建物もユニットごとに、玄関やリビング、キッチンがあり、「施設」のにおいのしない普通の家のような作りになっていました。
 設計者の説明では、内装とかよりも、断熱など後からの改修では変更しにくいものにコストをかけることにしたとのことで、確かに室内の温度計は20℃くらいなのに、足下からとても暖かく感じられました。
 また、設計にあたっては、介護する側の視点ばかりではなく、介護される側がどんな暮らしをするのかに注意し、プライバシーと介護のしやすさのバランスをとることに苦心したしたとのことでした。
 その結果、家族も「施設にお見舞い行く」のではなく、「おじいちゃん・おばあちゃんの部屋に顔を見に来る」といった感じで気軽に訪れる方が多いそうです。

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(共用のリビング)

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(リビングのキッチン(ここで食事の一部を調理するそうです))

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(個室)

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(個室にもキッチンがあります(ほかにバス・トイレも完備!!))

 さらに、計画の段階から地域の方との協議委員会を作ったり、誰でも利用できる喫茶コーナーを設置するなど、地域ぐるみでホームを支えることにした結果、地域の活性化にもつながったとの説明もありました。

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(喫茶コーナー)

 今後も、このような展開を続けていければという希望も語られ、こんな終の棲家が増えていけばなぁと思いました。

 次回は「糸魚小学校」の審査の模様についてお知らせします。

2008年11月07日

現地審査に行ってきました① ~サッポロビール博物館~

 11月4日~5日に赤レンガ建築賞の現地審査を行いました。
 当日は、朝から初雪となりとても寒い中での審査となりました。

 まず、1件目の『サッポロビール博物館』です。現地では、ビアホールでの概要説明のあと、内部、外部を見て回りました。

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《サッポロビール博物館の現地審査のつづきは、下の「続きを読む」を‘click’して下さい》 

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 ビアホールでは1890年に製糖工場として建築されて以来、何回かの用途変更やリニューアルを経て現在の形になっていることが説明されました。
 そのうち1987年の改築では屋根を支える鉄筋コンクリート製の柱を内部に新設して、レンガ造の外壁への負担を軽くし、耐震性能を向上させたとのことでした。

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(1階 ビアホール)

 さらに今回の応募対象である2005年の改修では、後から加えられた周囲の建物と撤去し、創建当時の姿に近づける一方、機械室などして使う部分の増築を行ったことなどについて説明がありました。

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(増築部分(右に一番出っぱっている部分))

 また、この改修では、となりの商業施設との間に「煙突広場」という公共スペースを作って、市民の憩いの場にしようという試みもなされたとのことでした。

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(煙突広場)

 何百年も使われた権威のある建物を改修を加えながら、市民に開かれたスペースとして使えるようにしていくことコンセプトとしているという説明があり非常に印象に残りました。
 その後、説明を受けたことを一つずつ、確認しながら建物を見て回りました。

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(2階 博物館)

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(100年以上の年月を経たレンガ壁)

 博物館の展示の最後にはビールの試飲コーナーがあり、後ろ髪を引かれる感じもありましたが、次の作品である「かざぐるま」に向け出発しました。

 「かざぐるま」の審査の模様は次回でお知らせします。