日本の住宅産業に役立つアメリカ情報
1月22日に東京のリビング・デザインセンターOZONEにて開催された、分譲住宅に関するセミナーに参加してきました。
このセミナーは、分譲住宅事業を展開している企業の方向けのセミナーでしたが、アメリカの住宅市場の最新情報、戸建て住宅販売に関する宅地開発、宅地プランニングの手法について、歴史や文化性なども含めてお話しを聴くことができました。
セミナーの講師は、アメリカロサンゼルスを拠点として住宅開発プロジェクトの企画設計や住宅商品開発のコンサルタントなどを行っている(株)レックスアソシエイツ代表取締役社長 平山 良 氏でした。
日本人がアメリカの「庭付き一戸建て」をイメージすると、ビバリーヒルズやハリウッドの大富豪邸宅をはじめとする、広い敷地に大きな住宅の様子をイメージしますが、アメリカにおいても地価の上昇や景気の落ち込みなどを要因とする宅地の縮小化の現象もみられ、住宅地開発における宅地のプランニングについて、様々な手法が試みられているとのことです。
日本の住宅団地でもたまに採用されているところがある、「カルデサック(クルドサック)」という行き止まり通路の手法や、隣地との離れを有効に活用するゼロロットラインという宅地割りの手法のほか、
敷地を共有化して自動車用通路、歩行者用通路を生み出す手法の事例紹介もいただきました。
日本においても景観や緑地などに配慮した魅力的な住宅団地を開発するのに参考になる手法の一つであると感じました。ただし、日本とアメリカの違いとして、共用地の所有権や管理の体制について、
アメリカでは共用地を「住宅所有地管理組合」が所有し固定資産税も組合が支払うことにできるなど、管理組合の権利が守られていますが、日本の場合は区分所有という方法になってしまい、共用地の管理のルールを徹底する必要があるとのことです。
「共用地」という共用財産空間があることによっても、地域の資産価値を守るというしくみが成り立つのかもしれません。
アメリカの団地開発では、建売り分譲が主流であり、注文住宅で「自分だけ」のデザイン、プランの住宅を建設、ということはほとんどないそうです。
開発単位ごとにニーズ調査やターゲット設定などが詳細に行われ、デザイン・プランニングが細かく決められるそうです。
一戸の住宅を購入 というよりは、その団地の住環境を購入 という意識になるのでしょうか。
そのような住宅市場だからこそ、ライフステージやライフスタイルによっての住み替えを簡単に行うことができるようです。
日本における「住み替え」を考える際にも、たいへん参考になるセミナーでした。





